産業春秋/「五輪」に思うウイルスとの共存時代

(2024/7/19 05:00)

パリ五輪の開幕まで1週間となった。26日にセーヌ川で開会式が催され、8月11日まで32の競技が繰り広げられる。最終準備が着々と進み、現地入りする選手の姿からは開幕ムードの高まりが伝わってくる。

2021年7月。日本は重苦しい空気に包まれていた。東京都に4回目の緊急事態宣言が発出され、東京五輪の無観客開催(1都3県)が決定。選手は優先的にワクチンを接種し、黙々と調整を重ねていた。

晴れ舞台を控えながらも表情が硬くみえたのは、開催の是非をめぐり世論が二分していたことも影を落としていたのだろう。

あれから3年。社会は表向きはかつての姿を取り戻したが、感染症の脅威が消えたわけではない。大統領選さなかの米国ではバイデン大統領の新型コロナ感染のニュースが世界を駆け巡る。

日本では今、感染症対応の司令塔組織の設立準備が進む。25年に発足する「国立健康危機管理研究機構」。米疾病対策センター(CDC)に例えて日本版CDCと称され、感染状況の早期把握やワクチン開発にもつなげる。五輪をめぐる風景の移り変わりは、私たちが着実に前進しつつもウイルスと共存する時代に生きることをあらためて思い起こさせる。

(2024/7/19 05:00)

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