コーチングで心的ストレス低減 東京個別指導学院

(2023/10/17 12:00)

  • 1対1の面談でコミュニケーション能力を身につけ、ストレスの少ない社内環境を作る

東京個別指導学院は小学生から高校生までを対象にした個別学習指導塾を関東や関西を中心に260教室以上展開する。仕事量や職場内の人間関係を反映した「ストレスチェック」の値から割り出した2022年の「総合健康リスク」は「81」。全国平均の100を大きく下回り、健康的な職場環境であることを示す。佐々木純人事部長は「日々のコミュニケーションが心身の健康に寄与している」と胸を張る。

同社は22年12月から全社員約1万1500人にコーチング研修を取り入れている。内容は1対1で上司と部下が面談するもの。本来は業務負荷の把握や目標の明確化を目的とするが、同社では従業員の心的ストレス低減にも貢献している。情報共有で大切な“言語化能力”を面談を通じて鍛え、ストレスの原因となりやすい認識齟齬(そご)を減らす。不満や改善点を分かりやすく伝えることで、社員同士が本音で思いを言い合える関係性の構築や社内環境の向上に役立つ。

コーチングは従来「生徒の成績向上を目的として一部の講師が生徒に実施していたものだった」(担当者)。22年3月の会議で、コーチングと生徒の成績向上の関係と成果を講師が発表。それを見た当時の人材開発担当者が全社員に研修として取り入れることを発案した。「思いを言語化し、人に伝える力を養う。業務効率化を進めることが目的だった」(佐々木人事部長)。

同社は約500人の正社員に加え、約1万1000人の大学生アルバイトら講師で構成している。特に対人コミュニケーションに不慣れな若年講師を教育する必要があった。現在は、各教室に配属した管理職以外の正社員に月1回以上、講師に年4回のコーチングを実施する。

このほか、産業医の積極的な指導などを取り入れている。経済産業省と日本健康会議が選定する「健康経営優良法人」に19年から5年連続で認定された。

(2023/10/17 12:00)

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