(2024/5/20 05:00)
「中国にとってロシアは一番大事なパートナーだが、同盟国ではない」。東大大学院の川島真教授は日本記者クラブの会見で、中国の対ロ姿勢をこう表した。
プーチン大統領が先週末に習近平国家主席と会談し、あらためて欧米などへの対抗姿勢を示した。共同会見では米国主導の国際秩序から脱却し、多極主義を目指すとした。多極化を唱える背景にはグローバルサウスの台頭がある。
川島教授は国際秩序の図式を「米国は先進国対中ロ、中国は先進国対その他の国ととらえている」と分析する。その中で、中国はその他の国の先頭に立つという方針だった。ただインドをはじめとするグローバルサウスの存在が大きくなり、多極へと変化せざるを得なかった。中国も対先進国の1強とはなれない。
今後、多くの途上国がロシアに反発すれば、中国はロシアを支持できない。対米でロシアは重要だが、同盟とならない理由はここにある。
日米フィリピンが対中抑止で連携を強化したことで、東南アジア諸国連合(ASEAN)の中国離れが広がりかねない。そもそも中ロは、それぞれが国際社会での孤立を恐れ、寄り添っている側面がある。中ロを軸とした多極の実現は想定しにくい。
(2024/5/20 05:00)
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