膝サポーターで歩行整う 産総研など実証、対称性向上で転倒リスク軽減

(2024/7/18 17:00)

  • 小型センサーで腰部の加速度を計測

【高松】産業技術総合研究所健康医工学研究部門運動生理学・バイオメカニクス研究グループの藤本雅大研究グループ長らは18日、膝サポーターが歩行を整えることを実証したと発表した。膝サポーター着用により早歩き時の質を高めるとともに、歩行が整う対称性が向上するため転倒リスクの軽減に有用であることを明らかにした。学術誌フロンティアズ・イン・バイオエンジニアリング・アンド・バイオテクノロジーに論文を公開した。

共同研究は産総研と香川シームレス(香川県丸亀市)、コヤマ・システム(高松市)、香川県運動推進協会、四国学院大学で実施した。産総研四国センターのモーションキャプチャーや小型センサーを活用し健常な高齢者16人を対象に身体動作の床反力などを計測、歩幅や歩行速度、関節角度などを評価した。

参加者は約15メートルの直線を快適な速度と早歩きの条件で歩行。加速度データから歩行の対称性を示す指標のiHRを算出したところ、膝サポーター装着時の値が非装着時に比べて高かった。

膝サポーターは高齢者の歩行機能改善に有用とされていたが、健康な膝において効果の客観的な検証データは不足していた。

(2024/7/18 17:00)

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