三菱電機ビルソリューションズ、ビル内のロボとエレベーター連携支援 IoT基盤提供

(2024/8/26 12:00)

  • 三菱電機ビルソリューションズではエレベーターとロボットの連携実証を進める

三菱電機子会社の三菱電機ビルソリューションズ(東京都千代田区、織田巌社長)は、独自のビルIoT(モノのインターネット)プラットフォーム(基盤)である「ヴィルフィーユ」を用い、ロボットとエレベーターとの連携移動支援などの実証を進めている。ビル設備とロボットとの連携により、省人化や自動化の需要への貢献を目指す。

2022年12月には藤田医科大学病院(愛知県豊明市)で、人とロボットがエレベーターに同乗可能な機能をヴィルフィーユに実装した。人とロボットが同乗することにより、ロボットのエレベーター利用時にロボット専用にしないで済むため、人の待ち時間を減らせる。また、人が乗っていてもロボットの利用のためのエレベーターの配車も可能なため、医薬品運搬などロボットの業務の効率化もできる。

一方で、実証を通じ「人がロボットと同乗した際、ロボットが次に何をするか、今がどういう状態なのか困惑する声が多かった」(日本事業統括本部ソリューション推進部の和田康弘部長)という。

こうした課題を解決するため、ホテル業界のデジタル変革(DX)を手がけるタップ(東京都江東区)が23年6月に開業した沖縄県うるま市のホテルでのロボット運用の実証に参画。リネンの搬送などをする複数のロボットを同時に通行管制する仕組みのほか、ロボットがエレベーターに乗る際、同乗した人にストレスを与えない仕組みも考案する。

例えばロボットはカゴ内で完全停止しないとエレベーターは上昇しないが、その状態が分からないと人はストレスを感じる。そこで「5秒お待ちください」などのメッセージをエレベーター側の音声や画面表示で伝えることなどを検討する。

今後について和田部長はロボットメーカーではなく設備メーカーの強みを生かし「ホテルだけでなくオフィスや病院、工場などあらゆる施設に対して生産性向上と人手不足の解消に貢献したい」と話している。

(2024/8/26 12:00)

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