インタビュー/マルト長谷川工作所・五十嵐悟氏 「油断せず怪我なく過ごす」

(2024/8/27 12:00)

ニッパーやペンチなどの工具を製造するマルト長谷川工作所(新潟県三条市、長谷川直哉社長)は、鍛造から加工、焼き入れ、組み立て、梱包(こんぽう)に至るまですべて三条市の本社工場で一貫して行う。刃付け工程を手がけて40年近くになる五十嵐悟氏に、社内での人間関係や後輩に伝えたいことなどを聞いた。

  • 手工具を用いて製品に微調整を施す

―これまでの経歴を教えてください。

「農業高校を卒業し知り合いの紹介で入社した。ほとんどが手作業の頃で、初めて見る装置に驚かされたものだ。はじめに当時は新しいプラスチック用ニッパーやマイクロニッパーを製造する部に配属になった。その後は10年ほどさまざまな工程を担当した。鍛造以外はほぼ全てやっただろう。生産方式を変える際には新しい機械やラインの様子を見ることもあった。以降はずっと刃付けだ」

―年下上司との関係性をどう築いていますか。

「自分より若い人が上司になることに抵抗はない。過去に私自身が自分より年上の社員の上司をやっていたこともあった。今の直属の上司は45歳。しかし上司や周囲からも遠巻きに接されることはなく、名前で『悟さん』と呼ばれるような関係だ。ただ今まで後輩や部下として接していた相手でも、上司になったときは意識的に言葉遣いを敬語に変えるようにしている」

―後輩に伝えたいことは。

「しっかりあいさつをすること、そして安全にけがなく過ごすことが大切だ。長く働いていると大きなけがをして仕事を離れることになる人も見てきた。仕事に慣れてくるとちょっとしたことがおろそかになる。ゴム手袋を着用しなければいけないのに、楽な軍手を使ってしまうなど、一つひとつは小さなことでも、機械に巻き込まれたら人生を棒に振るかもしれない。自分が長く仕事を続けられたのも、けがなく過ごせたからだ。注意してやっていってほしい」

(2024/8/27 12:00)

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