産業春秋/中国事業、不安も無視できず

(2023/11/24 05:00)

中国に進出している日系企業のうち、今後1―2年の中国での事業拡大に意欲的な企業は27・7%と3割を下回る。日本貿易振興機構(ジェトロ)がまとめた2023年度「海外進出日系企業実態調査」で分かった。3割を割ったのは初という。

中国事業の拡大に消極的な理由は、同国の経済停滞による需要・売り上げの減少、市場縮小、日系車の不振、中国における地政学的リスクなどが指摘された。

日系車メーカーは電気自動車(EV)の出遅れが響き、中国市場で苦戦している。中国ではEV化が急速に進み、日系車の現地販売が大幅に減少。日系関連企業の事業計画にも影を落としているようだ。三菱自動車は中国市場からの撤退を発表している。

中国は7月に改正反スパイ法を施行し、スパイ行為への取り締まりを強化した。だが何がスパイ行為かが不明で、中国での安全なビジネス環境が担保されていない。反スパイ法違反容疑で逮捕された日本企業関係者の早期解放も実現していない。

とはいえ巨大市場の中国は日系企業も無視できない。ジェトロの調査によると、中国からの撤退や第三国への移転を考える企業は0・7%に過ぎない。早期の互恵関係の構築が待たれる。

(2023/11/24 05:00)

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