(2024/8/22 05:00)
「絶望せずポジティブに」。平井伸治鳥取県知事は“人口減少打破への挑戦”と題した日本記者クラブでの会見で、口元に笑みを浮かべながら語った。
鳥取県は47都道府県で最も人口が少ない。現在53万人の人口は、2050年には40万人になると予想されている。4月に人口戦略会議が公表した消滅可能性自治体では、19市町村のうち8町が対象となっている。
悲観してしまうような状況にもポジティブでいられるのは「成功体験があるから」。鳥取県の出生数は22年に全国で唯一、増加した。不妊治療への助成や第3子以降の保育所の無償化など県独自の手厚い支援を行っている。
施策は出産・育児に限らない。婚活サポート、移住・定住促進、Uターン・就業支援と若者の定着に力を入れる。女性活躍では県、市町村で女性職員の登用を積極的に進め、女性管理職比率は全国1位。県内企業の同比率も全国2位となっている。
「(県に)カネはないが、子どもが少ないから少子化対策に注ぎ込んだ」。裏返せば少ないからこそ手厚く、個々に寄り添う施策がとれるということ。そこに見える形で効果が現れる。逆境も変革のチャンスと捉え、知恵を絞れば道は開けてくる。
(2024/8/22 05:00)
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