エバラ食品工業、プロ競技と仕事 両立支援 多様性対応、時短・在宅勤務など導入

(2024/11/26 12:00)

エバラ食品工業は経営理念に『「こころ、はずむ、おいしさ。」の提供』を掲げ、企業として環境・社会と調和した持続的発展を目指している。価値ある商品と心の通ったサービスで“新しいおいしさ”や“ワクワクするおいしさ”を届け、顧客とともに成長していく企業像を描く。価値の創造は、多様な人材が個性や能力を発揮してこそ。ダイバーシティー(多様性)経営の一環でデュアルキャリアをサポートし、プロスポーツ選手が社員として働く。

  • 2023-24シーズンの公式戦でプレーする務台選手

エバラ食品は2021年にプロアイスホッケーチーム「横浜GRITS」を運営するGRITSスポーツイノベーターズ(横浜市中区)とスポンサー契約し、9月に開幕した2024―25シーズンで4年目。スポーツ界では引退後のセカンドキャリア問題が取り沙汰されているが、同チームはデュアルキャリアでスポーツも一流、ビジネスも一流を目指す。エバラ食品はその理念に共感して支援に乗り出し、23年に同チーム入りした務台慎太郎選手を社員に迎え入れた。

入社1年目の昨シーズン、務台選手はディフェンスとして公式戦32試合すべてに出場。試合は週末の土日に組まれ、火曜から木曜の午前中が練習で金曜が移動日となることが多い。会社では広報IR部に所属し、通常の業務に加え、同社が子ども向けに開催する「ふれあい食育教室」で特別プログラム講師も務める。スポーツ選手に憧れる子どもは多く、競技者として食べることの大切さを説き、デュアルキャリアを実践する立場から「夢中になれることや好きなことを見つけて挑戦し、経験を積んでほしい」とメッセージを伝えている。永井正太郎広報IR部長は務台選手の仕事ぶりを「ディフェンスの選手らしく視野が広い」と評する。

  • 本社で広報業務の打ち合わせ

同社は仕事と生活が調和する環境を整えるため時差出勤、フレックスタイム、在宅勤務などさまざまな制度を導入し、人材や働き方の多様性を受容・推進してきた。

人事担当の粟野勇司執行役員コーポレート本部長は務台選手について「デュアルキャリアとしての出会い(面接)だったが、当社に欲しい人材だと判断して入社してもらった」と振り返る。そして「選手として、ビジネスパーソンとしてさらなる活躍を期待したい」と話す。

入社2年目の務台選手は「チーム名(GRITS)の語源であるやり抜く力で競技と仕事のどちらにも全身全霊で取り組み、支援してくださる方々に恩返しできるように精進したい」と意気込む。

(2024/11/26 12:00)

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