女性リーダーの気持ち/JR東海 新幹線鉄道事業本部電気部システム課課長・浜畑仁美氏 充実感持てる環境に

(2024/11/26 12:00)

電気・電子工学を大学で学んだ後、JR東海に技術職として入社しました。メーカーに就職する同級生が多い中、就職活動で新幹線に乗るたびに、JR東海では車両を動かすという大きな仕事ができると実感し、入社を決めました。当時、総合職で技術職として入社した女性は私だけでした。

入社6年目には、現在も所属するシステム課に配属され、新幹線の運転計画や進路制御を行う運行管理システムの開発・運用に携わってきました。20年以上、同課に在籍している社員は私を含めて数人です。

印象的だったのは、品川駅の開業に合わせた運行管理システムの開発です。新幹線が決められた動作をするようにプログラムを設計したはずが、シミュレーション装置上の試験ではうまくいかず、自分の目で見て確認する大切さを体感しました。現在、約50人の部下がいますが、「どういう考え方でプログラムを作り、確認試験を行ったか」を必ず問いかけることや、システムを使う現場のニーズを確認するよう伝えることを意識しています。

現在、当社で課長職以上の女性社員は(10月時点で)10人いますが、私は入社した時、自分がいつまで働くのかも考えていない状況でした。そんな時、女性の上司から「入社後すぐ辞めてしまうのはもったいないので30歳まで続けてみたら」と言われ、まずは30歳まで働く目標を立てました。その後、自分のライフステージが変わったり、部下を持ったりするたびに次の目標を設定してきました。与えられた仕事や役職に負けないように突き進んできた感覚です。

男女問わず、仕事や自身の家庭に対して、どう重きを置くかはその人次第です。その上で、上司は部下の味方として、各社員の仕事のやり方に合うように仕事を采配し、やりがいを見いだしてもらうのが仕事だと思っています。自動運転技術の実装や、リニア中央新幹線の開業に向けた取り組みなどが進み、システム側も変化が求められる中、部下にも充実感を持って働いてもらえるような環境を作っていきたいです。

(2024/11/26 12:00)

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