JAXA、米国版「はやぶさ」の試料分析施設を公開 年末までに初期分析終了

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  ＪＡＸＡが公開した「オシリスレックス」試料の分析施設

宇宙航空研究開発機構（ＪＡＸＡ）は５日、米国版「はやぶさ」と呼ばれる米航空宇宙局（ＮＡＳＡ）の小惑星探査機「オシリスレックス」が小惑星「ベンヌ」で採取した試料を分析する施設を公開した。今夏ごろに米国から試料が届き、２０２４年末までに重量測定や顕微鏡での撮影、赤外分光測定などの初期分析を終える予定。年内にも詳細な分析を進めるために、各大学や研究機関に試料を配布する。

宇宙科学研究所（相模原市中央区）に設置したベンヌの試料を分析する施設はクリーンルームになっており、宇宙空間と同じ環境にするチャンバーや観測装置などを備えた。現在は観測装置の調整やリハーサルを行っており、非破壊分析で水や有機物の検出を実施する体制を整えている。

ＪＡＸＡとＮＡＳＡは小惑星探査に関する覚書を結んでいる。ＪＡＸＡの「はやぶさ２」が採取した「リュウグウ」の試料とベンヌの試料の交換では、色や形、粒径がそろい、大気に触れていないなど保存性の高い試料を分配することが求められている。回収量の０・５％を渡すことになっており、ＮＡＳＡからはベンヌの試料が約０・６グラム届く予定。