産業春秋/海外旅行が還暦、再び高嶺の花に

(2024/7/30 05:00)

行きたい、けど行けない。コロナ禍が明けて移動は自由になったけれど、円安で海外旅行にはおいそれと行けないことが浮き彫りになっている。

JTBの夏休み(7月15日―8月31日)旅行動向調査によると、旅行者数は前年から2万人増えて175万人となるが、コロナ禍前の2019年の303万人には遠く及ばない。

レジャー白書2024では“潜在需要”で海外旅行が2年連続1位となった。余暇活動の希望率と参加率の差を表した数値で、23年は26・8%の希望率に対して参加率は5・3%だった。海外旅行に行くのは、国民20人に1人ほどということだ。

かつて海外旅行は高嶺の花と言われた。戦後、外貨流出を防ぐため、海外に持ち出せるのは1人500ドルまでという制限があった。自由化されたのは、最初の東京五輪が行われた1964年。その年に日本航空が海外パッケージツアー「JALパック」を立ち上げた。

当時の為替は固定相場で1ドル=360円。現在の変動相場制に移行したのは73年だ。最近は円安に加えて世界的な物価の上昇で、海外旅行客はおしなべて「円の使いでが下がった」と嘆く。再びの高嶺の花は、いつまで咲き続けてしまうのだろうか。

(2024/7/30 05:00)

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