MF-TOKYOの歩き方

【特集】現場で役立つ!新人のためのプレス用語集15.板鍛造

板鍛造は、造語?

 「板鍛造」という言葉は、「板」+「鍛造」を合成した造語である。プレス加工の技術の流れを思い返してみるならば、板材を素材として部品を成形する「プレス加工」(板金加工)と、円柱状素材のようなブロック材より部品を成形する「鍛造加工」の大きく異なる2つの加工法で塑性加工として各種産業分野のものづくりがおこなわれてきたといえる。

工法の特徴は

 近年、部品の高精度化、高機能化、低価格化の要求が高まり、1つの加工法では十分な対応が困難な部品が増えている。そこで、新たに「板金加工」と「鍛造加工」の双方のメリット生かした組み合わせを活用する工法が「板鍛造」工法である。略語としては、「FCF工法」(Flow Control Forming in Sheet Metal)が代表的である。「板鍛造」を一言で言うならば、製品の板厚が被加工材に比較して余り変化しない通常のプレス加工に対して、局部的に鍛造要素を取り入れて板厚を積極的に制御する加工法である。主なメリットは、後加工の切削加工レスであり、「ネットシェイプ加工」の一つでもある。このことは、加工時間の短縮や材料歩留まりの向上などで大きなコスト低減になることが多い。従来、「鍛造加工⇒切削加工」や「粉末冶金成形」などからの「板鍛造」への工法転換が図れている。ただし、「板鍛造」では金型の負担が大きくなるためこれに耐えうる高剛性・高精密金型の製作と高剛性のプレス機械が求められる。



プレス業界注目キーワード

プレス技術

【出典】プレス技術 2019年4月号

プレス技術とは・・・プレス加工・プレス金型から材料、IT活用、生産システムまで、生産現場の課題に応える塑性加工技術の総合専門誌(毎月8日発売)

https://pub.nikkan.co.jp/book/b10022787.html

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