MF-TOKYOの歩き方

【特集】現場で役立つ!新人のためのプレス用語集20.ファブレス

ファブレスとは

 「ファブレス経営が順調に?」というような言葉を見聞きすることがあるのではないだろうか。

 「ファブレス」という言葉は、造語で、製作施設(fabrication:製作+facility:施設)をFabで表記して、語尾に「何々がない」という意味をつくる「LESS」を付けた言葉である。まさしく、fab(fabrication facility)がないという意味でファブレス(fabless)と表現される。つまり、製品製造のための自社工場を持たない製造業の業態、またはそのメーカーのことである。

 ファブレスを採用するメリットとしては、設備投資や設備維持の負担・リスクを回避できること、設計・開発・販売などに注力できることなどが挙げられる。ファブレスメーカーはすべての生産を他社にアウトソーシング(アウトソーシングとは、自社の業務の一部を外部の企業に委託すること。外部調達、外注、外製などとも言われている)している。

ファブレスの問題点

 具体的には、2つの方法がある。

 「ファブレス」の起源は、1980年代後半で、以降米国で設計、デザイン、マーケティングこそが付加価値を生み出すという考え方のもとに、こうした企業形態が広まり、近年日本でもメーカーでありながら工場をもたない企業が次々と出現している。しかし、このような「ファブレス」にも問題点もある。「ファブレス経営を始めた当初は、当然、「ものづくり」を十分理解できる商品設計開発者は中心であるが、時代と共に、製造に関するノウハウが社内に蓄積されなくなり、最悪の場合、「ものづくり」ができない製品設計に陥ることも考えられる。このようなトラブルに対して有効手段となるのが、「設計者の意図を組み込んでものづくりを行ってきたプレス加工屋」の存在である。



プレス業界注目キーワード

プレス技術

【出典】プレス技術 2019年4月号

プレス技術とは・・・プレス加工・プレス金型から材料、IT活用、生産システムまで、生産現場の課題に応える塑性加工技術の総合専門誌(毎月8日発売)

https://pub.nikkan.co.jp/book/b10022787.html

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