(2024/6/28 05:00)
宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業が開発した大型基幹ロケット「H3」3号機が30日、種子島宇宙センターから打ち上げられる。3号機には、夜間や悪天候でも観測可能な地球観測衛星「だいち4号」を搭載しており、H3ロケットがいよいよ実用段階に入る。
「H3」初号機は打ち上げに失敗し、搭載した「だいち3号」も失った。2号機はダミーの衛星などを積んでの打ち上げ成功であり、今回の3号機に大きな意味がある。
日本は、商業衛星の受注拡大を目指している。3号機が一連のミッションを成功させることは、宇宙ビジネスの拡大に向けた大きな一歩となる。宇宙開発をめぐる日本の国際競争力をこの機に高めたい。
搭載する地球観測衛星「だいち4号」は地盤の変動を監視したり、災害直後の緊急観測なども行う。大規模地震の被害分布も把握できる。被害の最小化や災害対応の効率化などにつながると期待したい。
H3は打ち上げ費用の削減、安全性の向上、打ち上げ回数の増加を目標に掲げる。輸送コストを従来の半額に抑え、年6回程度の打ち上げを目指している。民間の商業衛星の積極受注に向け、大きな一歩を踏み出すと期待し、見守りたい。
(2024/6/28 05:00)
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